Banner 再生可能エネルギー企業とネタフィムが協業/ソーラーパネルの下で茶葉を栽培

再生可能エネルギー企業とネタフィムが協業/ソーラーパネルの下で茶葉を栽培

風力発電を中心に再生可能エネルギーを手掛けるCEF株式会社とネタフィムが協業。ソーラーパネルと地面の間のスペースを活用し茶葉を栽培。新しい土地の有効利用方法を実現しました。遮光された環境において、茶葉の光合成を最大限にサポートするため精密潅水が導入されています。

2021年12月21日 - 「Grow more with less™️」少ない資源で多くの成長を目指すネタフィムは、精密潅水が土地の有効利用に結びつくことをゴールの1つとしています。

日本は国土面積が小さく、限られた土地を効率的に利用することが潜在的な課題となっています。

そこで、今回は再生エネルギーを扱う発電会社との協業プロジェクトをご紹介します。太陽光発電がソーラーパネルを設置するために、広大な敷地を要することに注目し、設置の際に地面とパネルの間に生まれた隙間に作物を植えることに。しかしながら、そこはパネルの影響で光が当たりにくい場所です。ここで、役に立つのが精密潅水システムです。限られた光の中で最大限に光合成をするために、徹底した精密潅水を行い、生育環境を整えていきます。

 

「限られた土地で、100年続くビジネスを行うには、省力化を進めていくこと。」

クリーンエナジーファクトリーことCEF株式会社は、山口県下関市の風力発電所「CEF豊北ウィンドファーム」に太陽光発電を併設し、ソーラーパネルの下にドリッパーを導入して、発電所で農業を行うプロジェクトを始動。代表取締役の鎌田氏は、「日本は四方を海に囲まれ、国土面積が小さいという潜在的な問題を抱えていますから、資源の限られた土地で、100年続くビジネスを行うには、省力化して疲弊しないビジネスを進めていくことが大切です。」と語りました。

そして、ソーラーパネルと地面の間に約1~2メートルほどの高さの空間があることに着目し、そこで茶葉の栽培をスタート。実は、茶葉は栽培過程において、「被覆(ひふく)栽培」と呼ばれる栽培方法があり、新芽段階で一定期間遮光環境で育てる時期がある特徴的な作物です。この過程で旨味や甘みを引き出すのですが、ソーラーパネルの下という遮光環境を活用することにし、茶葉の栽培を行う運びとなりました。

この日差しが限られた環境において、水と養分を適切に与え、最大限の光合成を促すことが重要となります。ネタフィムの精密潅水が、その役割を担うことで、最終的に土地の有効利用を実現しました。

豊北ウィンドファームで導入されている精密潅水は、地中に潅水チューブを埋め、根に直接潅水を行う「SDI(Sub-surface drip irrigation)」という方式です。精密な潅水を管理するのは、知能を搭載した潅水システム「ネットビート™️」です。元は梨園だった傾斜が特徴の土地の山腹にあるコンテナハウスには、ネットビート™️を主軸とし、水と液肥を与えるシステムハブがあります。

17ヘクタールを超える広大な土地の潅水を、このネットビート™️が一手に引き受け、温度・湿度・日射量・風速・雨量・土壌水分率・養液のEC(電気伝導度)とpHといったあらゆる要素をセンサーによって把握し、適切なタイミングを導き出し、コントロールしながら精密に行っています。また、1つのシステムで、大きな規模を一括管理することで労力の削減にもつながっています。

「再生エネルギーに農業が掛け合わさった、実にユニークなプロジェクト。

 今後は日本のあらゆる地域で、実現していきたい。」

ネタフィムジャパン株式会社代表取締役社長のジブ・クレメールは、「このようなサステナビリティという目標に向かって、分野を超えた企業と協力するユニークなプロジェクトをあらゆる地域で、実現していきたい。」と、今後の展望を述べています。一見、意外な協業のようにも思えるかもしれません。しかし、ネタフィムの強みである「どんな環境にもきめ細やかな分析と管理で対応可能」という特色が生かされたことで、今回のプロジェクトが実現しました。

「Grow more with less™️」を日本で実現する上で、土地の有効利用は大きなポイントとなります。

ネタフィムは独自の視点でサステナビリティおよびSDGsへの貢献、ネタフィムにしかできない未来への課題解決を行っていきます。